受託開発から自社開発に移っての雑感
こんにちは。この記事はGMOペパボディレクター Advent Calendar 2022のやつです。
私は2021年6月からGMOペパボで開発ディレクター(昨今だとPdMと呼ばれるのに近い)として勤めているのですが、それまではWeb制作会社でWebディレクターをしていました。
受託開発で8年、自社開発で2年目といった具合の経歴です。
今回は自社開発と受託開発で感じた開発にまつわる働き方の違いついて紹介していきます。
変わったこと
自分自身に対して要求・要件定義をおこなう
これが大きな違いでした。施策や機能を推進する際、何がどうなっていれば要件を満たしているのか? は自分が決めることになりました。
いままでは、要求や要件は相手方にあり、それをヒアリング、整理(要件定義)していくことが主でしたが、自分自身で課題設定から課題の解決方法(要件定義)をおこなうことになりました。
自分で何をどうしたいのかを決める必要があり、意思決定の重みみたいなものを感じます。
ここで感じたのはつくること自体はとても簡単だが、なぜつくるのかを詰めるのは難しいことでした。
Whyが大事なんてよく言われるし頭でわかっていても実際に直面すると考えることは多く一筋縄ではいかないものでした。
いつか改めて言語化していきます。
開発工程は役割が細分化されている印象
ひとつ例にあげるとワイヤーフレームを引くことはほとんどなくなりUIデザイナーの方に完全にお混任せする用になりました。
その分、課題設定やロードマップ作成に注力する時間が増えました。
コミュニケーションパスが増えた
受託開発だと基本的にクライアントの窓口担当の方と開発メンバーと大きく2つのコミュニケーションパスでしたが、自社では開発メンバー以外とのコミュニケーションパスが多くなりました。
当たり前ですがサービスはCSチームやSNSチーム、PRチームなど複数のチームなどで回っており、さらに施策によっては法務や経理ともコミュニケーションが発生します。
当時のクライアントの窓口担当の方の大変さが少しわかりました。
少しずつリリースする
1機能提供するにあたって細かくPhaseを区切り進行することが増えました。受託でもPhaseを区切ることはありましたが、かなり大きな粒度だったんだなと思います。受託では新規で構築することが大半なので当たり前ですが、、、、
最初から完全に機能が揃ってからお披露目するのではなく、コアとなる部分から着手し、状況に応じて肉付けするものを変えていくという感じです。
はじめの半年くらいはユーザーストーリーの分割に苦戦していたことを覚えています。
受託のWebディレクター/PjMの経験は活きているか?
かなり活きていると思います。
開発サイクルは大きく変わらないため、必要な知識や段取りというのは変わりありませんでした。
プロジェクトマネジメント、要件定義、テスト領域はかなり以前の経験が活きているように思えます。
苦労ポイントとしてはリリースしてからの数値の経過観察や、施策を実施する前のインパクトの試算は受託だとほとんどおこなう機会はないと思います。
そういったPDCA的なアクションの設計まわりは最初なかなか勝手がわからないものでしたし、いまでも苦労ポイントです。
つくるまでの工程で存分に活かされますが、つくってからの工程は経験するひとが少ないと思うので苦労ポイントになると思います。
さいごに
受託と自社どっちがいい問題は結構永遠のテーマのように思えます。
いまのところ私としてはどっちも好きです。なんなら受託のほうが好きかもしれません。
受託では新規プロジェクトがどんどんと始まり経験を多くつめますし、新しい技術の情報もよく入ってくる印象です。
またクライアントとの関係値づくりや、いろいろなひとと会話する機会があったのはいま思うと楽しく刺激的なものでした。
多くの打席に立てますし、ペーペーのうちから会社の代表としてプロジェクトをリードしなくてはいけない環境はいろいろと気持ちを強くさせてもらったように思えます。
さいごのさいごに
実はこの記事を書くにあたってせっかくだから自前のブログにしちゃいたいなと思い、勢いで構築しました。
Hugo + Netlify + GitHubで計1時間くらいで自前のサイトがシュッと構築できて今の時代すごい